私の転機

「転機」といわれて、これまでの自分の人生を振り返ってみると、あちこちで「転機」があったように思います。どれを欠いても今の自分には至っていなかったと思うのですが、一つ、強烈に「あそこであの判断をしていなければ!」という出来事があります。
高校2年生の2学期に入った頃だったと思います。だいたい高校2年生になると次期生徒会の会長・副会長選挙がありまして、その選挙で会長にNさん(女性)、副会長にI君(男性)とIさん(女性)(あ、両方ともIだ・・・)が決まりました。この3人、出身中学校が同じという、何かいろんなものを感じずにはいられませんが、副会長となったI君とは理系クラスだったり、時々、私が所属していた科学部に遊びにきたりしていて仲良くしていました。
選挙が終わった数日後の放課後、私は科学部の畑で他の部員とともに畑仕事(ただ単に畑を耕していたのか、綿花を世話していたのか忘れたけれど)をしていたら、I君が私たちのところに来て、「だれか生徒会に入らないか?今、会計と生活委員長(だったと思う)になってくれる奴を探してるんだけど・・・」と持ちかけてきました。生徒会執行部は会長・副会長の他に、書記(男女1名ずつ)と会計(男女1名ずつ)で構成されていて、書記と会計については会長・副会長が選ぶことになっていました。また、各委員会の委員長も会長・副会長が選んでいました。I君からそう話しを持ちかけられ、部員数名の中でああだこうだ話しながら、何故かしら、このときの私は言葉にはしないまでも「面白そうだから、やってみようかな」と思ったのでした。しかし、もう一人、たぶん心の底から「やりたい!」と思ってただろう奴がいました。Y君です。Y君とは中学時代から同じクラスになったりしましたが、正直、あまりいい印象がなくって、「成績や内申書のためなら媚も売る」という、でも、自らは絶対にリーダーにはならないという、なんともいけ好かない奴でした。(ちなみにY君は科学部副部長)。案の定、Y君は「俺、やってもいいかなー」と言い出しました。「やばい、このままだとYが生徒会に入る可能性が出てくる。それは俺にとって面白くない!」と思った私は、「俺もやってもいいなあ」と言いました。そうこうしているうちに、何故かしら、「よし、ジャンケンで決めよう。勝った方がやりたい方を選ぼう」ということになりました。
私とY君とでジャンケン。
何度かのアイコを経て、私が勝ちました。
さて、会計と生活委員長、どちらを選ぶか選択権を得たのですが、消極的に仕事が楽なほうを選ぶなら生活委員長(ほとんどすることないからね)なのですが、まあ、私の性格なのか、このときのジャンケンでテンションが上がっていたのか、「生徒会執行部に入ったほうが面白そうだ」という判断から「じゃあ、俺、会計やるわ」ということで、私の生徒会入りが決定しました。ちなみにY君は生活委員長になりましたが、それは彼としてはシメシメだったようです。「なんであいつ、メンドクサイ生徒会のほうを選んだんだ?」と思ってたんじゃないかな。

このときの生徒会の会長・副会長とは今も付き合いがあります。一生の親友を得られました。
そして何より、副会長Iさんが生徒会室に遊びに連れてきた友達と、結婚することになろうとは。
生徒会会計をやっていてよかった。あの時、ジャンケンに負けていたら、Y君が会計をやるって言っていたら・・・今の自分は本当にいなかったでしょうねえ。
(たぶん、記憶違いのところがあると思うので、ご指摘よろしく)